2024年3月29日
プリンティングディレクション
【印刷5大要素を見つめる その1】 コンセプトと設計
クライアントやクリエーターの方々、そして最終的にはコンシューマー(印刷物を手にして、その商品やサービスを受ける消費者)など全ての人々が、納得・共感性を得られる製品を実現させることが、われわれ印刷に携わる者の最大の目的です。
そのためにはまず、クライアントやクリエーターの方々との打ち合わせ等でコラボレーションによる相互理解を深め、「クライアントコンセプト、デザインコンセプト、印刷コンセプト」を理解・整理します。「何のために、何をつくるのか」を明確化し、その目的に合った設計をするために、印刷を5大要素に分解します。そして、分解した要素別に最適化を図り、目的に合う全体最適化を実現できるように再構築します。
印刷技術とは、科学技術を柱に「原稿・版・マシン・インク・用紙」の5大要素の組立と応用した技術です。さらに「匠の技術+量産技術」が備わり、「印刷表現の技術」が成り立っています。
直感は重要なファクターですが、感性だけで捉えるのではなく、論理性に基づいて考えることで、さまざまなポイントが見えてきます。また、予算による制限「色数・紙・加工など」、完成納期などの制限を考慮に入れながら、最適な設計プランを再構築していきます。